• ESG:ITトランスフォーメーションと俊敏性/イノベーションのリンク | Dell EMC US
    ESG Research Insightsのホワイト ペーパー

    ITトランスフォーメーションと俊敏性、イノベーション、ビジネス バリューとの永続的な
    リンクを調査によって証明

    データを使用し、トランスフォーメーションを完了したIT組織
    およびそのような組織がデジタルの優位性を促進する方法を特定

    Adam DeMattia(リサーチ ディレクター)、John McKnight(リサーチ/分析サービス担当副社長)、
    Jennifer Gahm(シニア プロジェクト マネージャ)、Monya Keane(シニア リサーチ アナリスト)共著 | 2018年3月

    はじめに

    ITトランスフォーメーションは、ITシステムおよびソフトウェアを総合的にモダナイズして自動化し、IT運用を向上し、関連するビジネス プロセスを改善する行為です。これが主な取り組みですが、定量調査によって、実際の成果を達成するために努力する価値が大いにあることが示されています。

    このレポートでは、世界中のIT部門の意思決定者4,000人を対象にした調査に基づくESG調査から得られた評価結果を示しています。可能な場合、1年前(2017年)に実施した類似調査との前年比のトレンドを含めています。評価結果を使用して、お客様の会社のITコンピテンシーを、「トランスフォーメーションを完了」し、達成している事項を明確に把握している会社のITコンピテンシーと比較してください。

    無料のオンラインのITトランスフォーメーション セルフ アセスメントも利用できます。これは、同じデータを使用して多数のベンチマークの詳細な説明を提供し、お客様のトランスフォーメーション ステータスに基づいて重点とすべき箇所についてカスタマイズされた推奨事項を提供します。お客様の組織を他社と比較して判定し、トランスフォーメーションを進めるアイデアを得て、競合他社に差をつけてください。

    市場の概要

    ITトランスフォーメーションのアイデアは現在、企業間で12か月前よりも関心度が高まっています。上級経営幹部がトランスフォーメーションを戦略上不可欠な取り組みであると見ていることは明らかです。ESGが 「IT組織がITトランスフォーメーションを取り入れないと、会社の競争力がなくなる」というステートメントに同意するか不同意かを回答者に尋ねたところ、81%が同意しました。2017年と比較して、これは10%の上昇です。

    「ITトランスフォーメーション」と「デジタル トランスフォーメーション」の相違点

    ITトランスフォーメーションと「デジタル トランスフォーメーション」(別の業界用語)はまさに同義語のように聞こえますが実は違います。重要な点は、一方がなければ他方は起こらないということです。

    • デジタル トランスフォーメーションは、スマート デバイスの使用、接続されているセンサー、データ主導のインサイトなどのデジタル経済で競合他社に先んじてイノベーションを起こし、素早く考え、成長を早めることを重視しています。デジタル トランスフォーメーションは、変化を取り入れて破壊者(破壊されるものではない)になることに重点を置いています。

    • ITトランスフォーメーションは、基盤となるテクノロジー インフラストラクチャをモダナイズすることを重視しています。ビジネスは、柔軟性に欠け、手動で管理が困難な従来のテクノロジーへの過度な依存から脱却して成長することによって「トランスフォーメーションの完了度合いを増し」ます。ITトランスフォーメーションによって、速度、効率性、拡張性、コスト効率がもたらされます。つまり、手動タスクが自動化され、運用が合理化されることによって、リソースが解放され、デジタル トランスフォーメーション イニシアティブが活気づけられます。

    会社がITトランスフォーメーションを取り入れないと競争力がなくなるということについて、回答者の81%が同意しています。2017年と比較して、これは10%の上昇です。

    実際の環境での結果

    お客様のIT組織の現時点でのトランスフォーメーション完了度に関係なく、他社(先行組も出遅れ組も同様に)が何を優先しているか(または優先していないか)、およびどのような結果を達成したかを理解することは不可欠です。これらのインサイトがあれば、お客様独自のITトランスフォーメーションの過程で、最初のステップまたは次のステップで重点を置く箇所を知る助けになります。

    テクノロジーのモダナイズと自動化を適切な方法で行い、組織の正しいダイナミクスと組み合わせると非常に優れた成果がもたらされるということがわかることでしょう(図1参照)。

    図1. ITトランスフォーメーションの成果

    16倍

    イノベーション
    の向上

    アイコン-バグ


    トランスフォーメーション
    が完了した組織は
    成熟したデジタル
    トランスフォーメーション イニシアティブが
    進行する可能性が16倍

    2.5倍

    競争力
    の向上

    アイコン-バグ

    トランスフォーメーションが完了した
    組織は自社に競争
    優位性があると
    信じている
    可能性が
    2.5倍

    18倍

    タイム トゥ マーケット
    の短縮

    アイコン-バグ

    トランスフォーメーションが完了した
    組織は迅速かつ
    データに基づく意思決定を行っている可能性が
    18倍

    8倍

    IT支出の効率性
    の向上

    アイコン-バグ

    トランスフォーメーションが完了した
    組織は
    パブリック クラウドと比べて
    コスト競争力がある可能性が
    8倍

    6倍


    ビジネス戦略策定
    へのIT部門の関与が増加

    アイコン-バグ

    トランスフォーメーションが完了した
    組織は
    ビジネス戦略策定に
    関与する可能性が
    6倍

    ITトランスフォーメーション レベルの違い

    ESGは、以下のポイントの導入度合いを調べて会社のITトランスフォーメーション レベルを分類しています。

    アイコン-バグ

    モダン データセンター テクノロジー — トランスフォーメーションが完了した組織はサーバの仮想化などのステップを実行しています。そのような組織は適切な場所でオール フラッシュ ストレージを使用します。ワークロードのかなりの部分をスケールアウト プラットフォームおよびコンバージドまたはハイパー コンバージド インフラストラクチャ プラットフォームを使用して実行しています。ネットワーキングとストレージについてソフトウェア デファインド アプローチに取り組んでいます。最善の使用可能なバックアップ、重複排除、およびその基盤でのアーカイブ ツールを使用して、包括的で十分にテストされたデータ保護戦略を遵守しています。

    アイコン-メンテナンス

    ITプロセスの自動化 — トランスフォーメーションが完了した組織は環境を自動化し、クラウドのようなモデルでITaaS(サービスとしてのIT)を提供できるようにしてコストの透過性、効率および応答性を実現しています。これらには、サーバの構成変更とストレージのプロビジョニングをサポートする自動化が組み込まれています。また、セルフ サービス機能も提供されるため、エンド ユーザーは、オンプレミス リソースを必要に応じてオーダーおよび管理できます。

    アイコン-ロードブロック

    トランスフォーメーションが完了した組織のダイナミクス - トランスフォーメーションが完了した組織ではビジネスとITの緊密な連携を重視し、ビジネス ユニットがITの成果を定期的に点検して有効性を確認します。IT組織の首脳陣はほぼ常に経営幹部のリーダー チームに直接レポートし、ITがビジネス戦略に貢献しやすくなります。トランスフォーメーションが完了した組織は、その多くがDevOps手法と方法論も採用しています。

    IT成熟度曲線

    古いIT製品およびプロセスへの依存から脱却して進化することは組織にとって不可欠です。しかし多くの組織はこの先に長い道のりが待っています。ITトランスフォーメーションの状態の明確なイメージをグローバルで共有するために、Dell EMCとIntel®は、調査に基づくデータ主導型の成熟度モデルを作成するようESGに依頼しました。そのモデルでは、ITトランスフォーメーションのステージを定義し、世界中の組織がどの程度各ステージに到達したかを判定します。図2は、各カテゴリの組織の割合を示しています。

    トレンドは上向きだが加速が必要

    2018年と2017年の評価結果を比較すると、組織が実行するITトランスフォーメーション イニシアティブがより成熟しつつあるようです。上昇は最低のステージで顕著です。従来型の組織の割合は12%から6%に縮小しました。それでも、トランスフォーメーションが完了した組織は市場の6%のみです。改善の余地が存在し、危機感は当然のように高まっています。

    「トランスフォーメーションは競合他社より
    一歩でも先行していたいと考える会社にとって不可欠です」

    - ステージ4のITトランスフォーメーション成熟度と判定されている従業員10,000人規模のライフ サイエンス企業のIT担当VP

    センチメントを測定するために、ESGは 「ITトランスフォーメーションを採用しなければ、ビジネス部門にITサービスを提供する競争力のあるプロバイダーにはなれない」というステートメントに同意するか不同意かを回答者に尋ねました。前年にはほとんどの回答者(69%)がこのステートメントに同意していました。今年は13%増加して82%が同意しました。また、回答者の4/5以上がITトランスフォーメーションがビジネス全体の成功にとって重要であると回答しました

    トランスフォーメーションの重要性に気付き始めているITリーダーが増えています。その主な理由を以下に挙げます。

    アイコン-バグ

    ITとデジタル トランスフォーメーションの間にある依存関係: 回答者の96%はデジタル トランスフォーメーション イニシアティブが進行中(計画ステージ、実装の初期、プロセス中、または成熟のいずれか)であると回答しました。これらのイニシアティブはITトランスフォーメーションの進行状況にリンクしています。組織がトランスフォーメーション完了ステータスに到達した回答者は、従来型の企業と比較して進行中のデジタル トランスフォーメーション プロジェクトが成熟している可能性が16倍(66%対4%)になっています。

    アイコン-メンテナンス

    タイム トゥ マーケット プレッシャー: 回答者の88%が、製品およびサービスをより早く届けなければならず、そのためにITにより俊敏にアプローチする必要があるというプレッシャーに会社がさらされていると回答しました。IT部門が成功を収めるには、ビジネスのペースで組織がデジタル サービスを導入して拡張できるようにする必要があります。

    アイコン-ロードブロック

    コスト削減に対する広範にわたる要件: トランスフォーメーションを完了したIT組織ですら、コストを低く抑え、プロジェクトを予算内で提供することについて評価されています。成否は、信頼性が高く、高度に自動化され、容易に導入でき、管理が容易なインフラストラクチャによって左右されます。

    調査によると、デジタル トランスフォーメーションとビジネスの信頼性の間の強力なリンクが示されています。会社の将来の競合上の位置づけを「極めて優位」から「極めて劣位」までで記述するようにESGが回答者に求めると、進行中のデジタル トランスフォーメーション イニシアティブが成熟している回答者の84%が競争力を維持して成功を収めるために優位または極めて優位な位置にいると回答しました。実際、デジタル トランスフォーメーション イニシアティブ進行中の回答企業は、デジタル トランスフォーメーション イニシアティブを追及していない会社(33%)より組織の競合上の位置づけに2.5倍自信を持っていました。

    ビジネス パフォーマンスと成長の促進

    強力なビジネス パフォーマンスの意味は、組織によってさまざまです。ただし一般的に、イノベーションの加速、開発の促進、同業他社をしのぐパフォーマンス、顧客満足度の維持、コストの削減、売上の促進は、すべてが適切な指標になります。

    ITトランスフォーメーションとビジネス レベルでの会社のパフォーマンスの度合いにはリンクがあります。トランスフォーメーションが完了した組織は、前年の売上目標を超えた可能性が従来型の組織と比べて2倍以上でした(94%対44%)。トランスフォーメーションが完了した組織の回答者がこの先数年にわたって会社が極めて競争力があると信じている可能性も従来型の企業の回答者と比べて2.5倍でした(図3を参照)。これらの評価結果は、ITトランスフォーメーションによってデジタル トランスフォーメーションが加速しているという証拠を表しています。

    「ITトランスフォーメーションは多年にわたって会社の中核的理念になっています。そして私たちは、効率向上というメリットを受け始めています。」

    - ステージ3のITトランスフォーメーション成熟度と判定されている従業員5,000人規模の製造業者のITマネージャ

    競争に勝つ:ITの俊敏性の向上を通じてタイム トゥ マーケットを加速

    多くの企業において、製品またはサービスの概念からリリースまでにかかる時間は、会社のIT組織のトランスフォーメーション度合いに大きく依存します。ITグループは、従業員が使用するアプリケーションが信頼性の高い状態で実行されるようにする責任があります。IT部門は、開発者に適切なツールと機能を与え、すべての製品リリース目標期日に対応できるようにする責任もあります。

    IT部門は、社内のエンド ユーザーおよびパートナーに必要なものを必要なときに与えると、外部のお客様に必要なものを必要なときに与えるためのビジネス全体を支援することにもなります。

    前述のように、回答者の88%は、加速度的に移行する必要性を感じていると報告しています。彼らは成功していますか。ESGは、競合他社と比較して製品およびサービスがタイムリーに開発され販売開始されているかについてその特徴を回答者に聞きました。トランスフォーメーションが完了した企業は、競合他社より大幅に先行していると報告する可能性が従来型の組織と比べて22倍でした(図4参照)。

    トランスフォーメーションが完了した組織は、数時間で導入できるハイパーコンバージド インフラストラクチャなどのテクノロジーをより使用しがちです。一方、多くの従来型のデータセンターのインフラストラクチャは導入に数週間かかります。トランスフォーメーションが完了した組織は、DevOps手法も利用して、より頻繁にアプリケーションをリリースして繰り返し使用します。また、自動化されたIT運用では、トランスフォーメーションが完了した組織は、人為的エラーや遅延を最小限に抑えることができます。これらすべての良好な成果はITレベルで容易に観察されます。しかし、その後のビジネス レベルへの影響も大きいことは明らかです(意思決定の向上、予算内でのプロジェクト完了およびより迅速なタスクの完了、あるいはその両方など)。

    「ITトランスフォーメーションはあらゆるビジネスの非常に重要な一部になりました。ITトランスフォーメーションに後れを取る会社は間違いなく取り残されます」

    - ステージ2のITトランスフォーメーション成熟度と判定されている、年間ほぼ10億米ドルの売上を誇る小売業者のITディレクター

    データを使用して意思決定を推進

    当然のことながら、企業は、賢い意思決定をできなければ迅速かつ俊敏に製品を市場に出すことはできません。ESGは、データを使用して適切かつ迅速にビジネス戦略の意思決定をすることについて、回答者の会社が競合他社に比べてどれだけ優れているかについて記述するように求めました。トランスフォーメーションが完了した企業の回答者は、回答者の会社がほぼ常に適切かつ迅速にデータに基づく意思決定をしていると回答する可能性が従来型の企業と比べて18倍でした(72%対4%)。

    その成果は、ビジネス データとアプリケーション データを効果的に活用することを中心に据えています。特にこの点については、ESGは発展中の企業ですら大きく遅れていることを発見しました。同じレベルの成功を報告したのは発展中の企業のわずか24%でした(図5参照)。一般的にビジネスの過程をプロットすると、最もトランスフォーメーションが完了した企業のみが、データを処理し、分析し、活用する能力に本当に自信があると感じているようです。

    アイコン-バグ

    タイムリーなアプリケーションの導入

    同様に、ESGは、組織が社内のエンド ユーザーとお客様にアプリケーションを導入する作業(一般的にインフラストラクチャのインストール、統合、プロビジョニング、および構成の作業)を実行するタイム フレーム、および自動化によって合理化できる作業を調査しました。トランスフォーメーションが完了した企業はここでは非常に優れたパフォーマンスを示しました。つまり、これらの企業では、ほとんどのアプリケーション導入が予定よりも早く実行されると報告する傾向が従来型の企業に比べ、ほぼ10倍になることがわかりました(69%対7%)。

    アイコン-メンテナンス

    ITプロジェクトのスケジュールの維持

    2017年の評価結果を再検討し、ESGは、過去数年間に引き受けたITプロジェクトおよびイニシアティブのうちスケジュールに対して前倒しで完了した数、スケジュールどおりに完了した数、スケジュールから遅れて完了した数を評価するように回答者に求めました。

    トランスフォーメーションが進んでいる企業ほど、平均して、スケジュールに対して前倒しでプロジェクトを完了した割合が高くなっています。具体的には、トランスフォーメーションが完了した企業は、過去数年間でスケジュールに対して前倒しで完了したITプロジェクトが従来型の企業よりも平均して3倍以上でした(平均してプロジェクトの34%対10%)。

    アイコン-ロードブロック

    VMのプロビジョニングまでの時間

    VM(仮想マシン)のプロビジョニングに要する時間は戦術的ですが、関連する測定は俊敏性に関連付けられています。VMが現代のIT環境の主要なビルディング ブロックになったことを考慮すると、これは確かにITユーザー間で一番の関心事です。

    ESGは、要求を受け取ってからVMをスピン アップするまでの時間を回答者に尋ねました。トランスフォーメーションが完了した企業の回答者は、4時間以内にVMプロビジョニング要求を遂行すると回答する可能性が従来型の企業より4倍以上でした(33%対8%)。

    ビジネス バリューの提供:ITの経済性

    IT組織は常に最低限のコストで効率的に運営する必要があります。調査では、ITトランスフォーメーションの成熟度カーブでより進んでいる組織が成熟度の低い組織に比べて一貫して効率性の高い支出をしていることを示しています。

    これは非常に有望な評価結果です。結局のところ、日常的なIT運用コストを削減すると、組織は新しい、ビジネス クリティカルなデジタル トランスフォーメーション イニシアティブに資金を投入できます。

    予算内、予算どおり、予算超過のITプロジェクト

    ESGは、過去数年間に完了したITプロジェクトのうち予算内、予算どおり、予算超過のプロジェクトの割合を回答者に尋ねました。トランスフォーメーションが完了した企業では、予算内で完了したと回答したITプロジェクトが従来型の企業よりも14%多くなりました(平均して27%対13%、2倍以上の差)。

    興味深いことに、このトレンドは強くなっているようです。2017年、トランスフォーメーションが完了した企業は25%のITプロジェクトが予算内に完了したと報告し、従来型の企業は14.9%で、そのギャップはちょうど10%でした。

    イノベーションと運用維持

    ESGは、IT予算を2つのカテゴリに分けるように回答者に求めました。新しいプロジェクトやイニシアティブのための予算と、既存システムおよびサービスを維持するための予算です。平均すると、トランスフォーメーションが完了した企業は、年間のIT予算の47%をイノベーションに支出しています。一方従来型の企業は30%だけです(図6参照)。

    ここでも、従来型の企業とトランスフォーメーションが完了した企業の違いは、2018年にさらに明らかになっています。2017年の調査では、トランスフォーメーションが完了した企業は、年間のIT予算のイノベーションへの支出が従来型の企業より平均して12%多かったのですが、その差は2018年には17%になっています。

    ESGは、この評価結果が完全なITトランスフォーメーションへの取り組みに関連付けられた値の増加の証拠であるとみなしています。

    ITスタッフの配置

    トランスフォーメーションが完了した組織は既存のインフラストラクチャの維持に多くの時間を費やす必要はありません。このような組織は、従来のIT運用(インフラストラクチャの導入、管理、およびモニタリング)から価値の高いアクティビティ(戦略プランニング、アーキテクチャ、およびアプリケーション開発)にスタッフを配置転換できます。ESGの調査では、トランスフォーメーションが完了した企業は、価値の高いアクティビティに配置転換できるITスタッフが平均して12%多いということが示されています。


    しかし、これは現実世界の観点から何を意味するのでしょうか。

    355人のフルタイムITスタッフがいる7,100人規模の会社を考えてみます。ステージ1の従来型の企業であれば、これらのスタッフの178人が運用を維持するためだけのスタッフです。

    ステージ4のトランスフォーメーションが完了した企業であれば、その数が137人に減り、41人が代わりに戦略的な作業(プランニング、アプリケーション開発、アーキテクチャ機能拡張、デジタル トランスフォーメーションなど)に専念します。

    IT支出をメンテナンスからイノベーションにシフトする効果3は甚大です。この調査のトランスフォーメーションが完了した組織の平均年間IT予算は3億8000万米ドルです。これらの会社が従来型の企業と同じ方法でこの金額を割り当てると(つまり、70%を既存システムの維持に支出)、新しいプロジェクトに費やす金額が年間で1億1500万米ドルしか残りません。

    ただし会社の効率的な運用のおかげで、トランスフォーメーションが完了した企業は、メンテナンス経費を低減する環境を創造できました。この改善されたコスト構造の結果、平均的なトランスフォーメーションが完了した企業は新しいプロジェクトに1億7900万米ドルを割り当てています。つまり、これらの企業は、イノベーションに6400万米ドル余計に資金調達しています。

    パブリック クラウドに対するコスト競争力

    ESGは、オンプレミス コンピューティング インフラストラクチャをパブリック クラウド サービスと比べた場合にどれだけコスト競争力があると考えるかについての回答者のセンチメントに大きな違いを見出しました。トランスフォーメーションが完了した企業で働く回答者の2/3は会社のITインフラストラクチャの競争力が高いと信じています。言い換えれば、運用コストの観点ではパブリック クラウドと同等または優れているということです。実際には、これらの企業の回答者は、コスト競争力のあるオンサイト インフラストラクチャを持っていると回答する傾向が従来型の組織の回答者と比べて8倍でした(図7参照)。

    トランスフォーメーションが完了した企業は、コスト競争力があるオン サイト インフラストラクチャを持っていると回答する傾向が発展中の企業と比べて2倍にもなることがわかりました。ここでも完全にトランスフォーメーションする取り組みには価値があることが証明されています。正しいことを行い、最後までレシピに従えばメリットはついてきます。

    コスト競争力があるオンプレミス環境を運用することによって、トランスフォーメーションが完了した企業は、適切な場合にパブリック クラウドを活用するオプションが増える一方、その他のワークロードがローカルでの制御および実行に適している場合にはこれをオンプレミスで保持します。彼らはこれを追加コストなしで行っています。

    3 メンテナンスには、システム管理や電力、冷却、ソフトウェアの保守などその他の運用コストが含まれています。

    「私たちはITトランスフォーメーションを会社の利益を促進するものとみなしています」

    —ステージ3のITトランスフォーメーション成熟度と判定されている従業員500人規模のビジネス サービス会社のIT担当VP

    ビジネス クリティカル アプリケーションあたりのIT支出

    トランスフォーメーションが完了した企業は、より多くのクリティカル アプリケーションを実行していて、一般的により高度なIT環境を備えています。ただし、これらの企業は、アプリケーションあたりの支出はその他のステージの企業より少ないです。ESGでは、この2017年の調査の傾向が、2018年の支出の差でより歴然としていることに着目しました。

    組織の規模に関係なく支出を正規化するために、ESGでは管理しているビジネス クリティカル アプリケーションの数で回答者のIT予算を割ることにしました(図8参照)。トランスフォーメーションが完了した企業は、アプリケーションあたりの支出が従来型の企業より62%、発展中の企業より34%、立ち上げ中の企業より16%少ないです。

    全体として、トランスフォーメーションが完了した企業は、アプリケーションあたりの支出がその他のステージの企業より31%少ないです。昨年、トランスフォーメーションが完了した企業の支出は14%少なかったです。

    自動化と高度なITソリューションの広範な活用(および機敏な組織構成)を行うことによって、トランスフォーメーションが完了した企業は、主要なコスト効率が明らかになり、環境の日々のメンテナンスに多額の費用を支払う必要がなくなっているようです。

    サーバ管理者あたりのVM数

    トランスフォーメーションが完了した企業は、従業員の生産性の観点から明らかなメリットを享受しています。

    ESGは、管理しているVM数とサーバ管理者スタッフ数の両方を回答者に尋ねました。両方の情報を結び付けると鮮やかなイメージが浮かび上がりました。トランスフォーメーションが完了した企業の管理者ははるかに多くのVMを管理しています。具体的には、従来型の企業の管理者が1人あたり平均132.6台のVMを管理している一方、トランスフォーメーションが完了した企業の管理者は1人あたり241.5台のVMを管理しています。これは、高レベルの自動化および優れた運用がどれだけ貴重になりうるかという別の優れた実例のようです。

    ITとビジネスの連携

    ITがビジネスをけん引する(すなわち、ITがビジネスの中心になる)時代がやってきます(一部の業界および組織ではすでにそのようになっています)。現時点では、多くのIT部門がビジネスのより優れたパートナーになりつつある段階です。効果的提携は、戦略的な思考を持つITリーダーが考えていることであり、時にその達成が正式に奨励されています。

    回答者のITトランスフォーメーションの成熟度ステージ別のIT効果を測定する基準の調査

    トランスフォーメーションが完了した企業のIT成功の基準は異なります。このようなIT企業は、ビジネス インパクトに基づいて判定されることが多く、コスト カットの可能性に基づいて判定されることは少ないです。コスト削減は依然として重要ですが、トランスフォーメーションが完了した企業のうち成功の上位の基準としてコスト改善と答えた企業は38%ですが、従来型の企業では49%です。

    トランスフォーメーションが完了した企業のビジネス リーダーは、ITグループが新しい収益源をどのようにサポートしているかという基準をより重視しています。トランスフォーメーションが完了したIT組織の31%がこれを上位の基準として挙げていますが、従来型の企業ではわずか13%です。

    IT組織がトランスフォーメーションを進めるにつれて、収益創出の取り組みを可能にし、サポートする方法で判定する可能性も上昇します。これはおそらく、予算の最適化を理解していることを証明済みだからです。「コスト抑制」よりも野心的なものに目標を設定しようとしているIT担当経営陣にとって、ITトランスフォーメーションの魅力は明らかなはずです。

    「組織はビジネス環境の変化に対処するように進化する必要があります。ビジネス リーダーはビジネス上の成果、イノベーション、および継続的な改善を重視するようにIT部門に要求しています」

    —ステージ3のITトランスフォーメーション成熟度と判定されている従業員5,000人規模の小売企業のIT担当VP

    ビジネス戦略へのITの関与

    ESGは、未来志向のトランスフォーメーションが完了した企業で仕事をしているITリーダーがより早く、より頻繁に「テーブルに招待され」、ビジネス戦略の意思決定に意見を述べるという考えについてテストしました。評価結果によってこの概念が明確に確認されました。

    図9に示すように、トランスフォーメーションが完了した企業のITグループは、ビジネス戦略の策定に招待される可能性が従来型の企業の同じグループと比べて6倍になっています(60%対9%)。逆に、従来型の企業のITショップは、すでに決定されたビジネス戦略が技術的に可能であることを確認するために後から招かれる傾向が高いです。

    この評価結果は、ビジネスの運営方法により深く関与したいCIOなどのITマネージャにとって大きなモチベーションであるはずです。ITトランスフォーメーションはCIOが戦略の方向に影響を及ぼす方法です。

    経営陣がIT組織の効率性を評価する方法

    ESGは、IT組織の成功を会社がどのように測定するかについて4,000人の回答者全員に質問しました。ITトランスフォーメーションのすべての成熟度レベルの回答者が、コスト削減(42%)と予算内/期限内のプロジェクトのデリバリ(35%)が最も頻繁に使用される基準であると回答しました。他の基準は、ユーザーの満足度レベル(34%)、ビジネス プロセス改善を可能にする能力(32%)、アプリケーションのアップタイムの確保(29%)、および新たな収益源の創造(25%)などでした。

    「ITは、私たちのビジネスのあらゆる側面に深く根づいています。ITを絶えず変革しない限り、私たちの競争力は維持できません」

    —ステージ2のITトランスフォーメーション成熟度と判定されている年間売上10億米ドル超のメディア企業のITマネージャ

    ITと基幹業務の連携

    回答者は、IT部門と基幹業務の間に存在すると考えている連携および協調の度合いを記述しました。トランスフォーメーションが完了した企業の意思決定者は、高いレベルの連携があると回答する可能性が従来型の企業と比べて18倍でした(74%対4%)。この質問をESGが行ったのは2年連続で、従来型の企業とトランスフォーメーションが完了した企業の間のデルタは広がりました。2017年は60パーセントでした。

    競合上の差別化要因としてのIT

    ESGは、社内の他のビジネス ユニットがIT組織をどのように見ているかについても回答者に尋ねました。他の基幹業務がITファンクションを競合上の差別化要因であると見ていると回答したのは従来型の企業ではわずか6%でした。トランスフォーメーションが完了した企業では31%がそのように回答しました。これは大きな違いです。トランスフォーメーションが完了したIT組織は、上層部やその他の重要な関係者にビジネス競合上の差別化要因であるとみなされている可能性が5倍以上です(図10参照)。

    より大きな真実

    現時点では、デジタル トランスフォーメーションが企業やお客様にとって価値があると積極的に受け入れられています。ESGの調査データはこのことを裏付けています。

    一部のIT組織は、インフラストラクチャ テクノロジーおよびプロセスを広く採用し、組織をより俊敏、柔軟、革新的、ユーザー指向、かつお客様中心にしてきました。言い換えれば、ITトランスフォーメーションに関与し、そうすることによって、概念的なデジタル トランスフォーメーションを「理想」から「現実」にしています。

    「ITトランスフォーメーションは、柔軟性の低い組織をビジネス ニーズに迅速に対応できるよりプロアクティブで俊敏なチームに変革できるということを意味します」

    —ステージ4のITトランスフォーメーション成熟度と判定されている年間売上50億米ドル超の小売企業のCIO

    これらのリーダーは、ハイ パフォーマンスのオール フラッシュ アレイを実装し、増加しているパフォーマンス重視のアプリケーションをサポートしています。スケールアップ ソリューションが廃れるにつれてスケールアウト アーキテクチャを利用し、コンバージド プラットフォームおよびハイパーコンバージド プラットフォームをロール アウトして導入を加速し、管理の負荷を軽減しています。リーダーたちは、ソフトウェア デファインド ネットワーキングおよびストレージ ソリューションを組み入れ、環境に対する柔軟性を増し、コストを低減しています。高パフォーマンス サーバを導入して次世代ワークロードを実行し、包括的なデータ保護ソリューションを実装して常時稼働の可用性を確保します。リソースの弾力性を実現する自動化を追加し、セルフサービス プロビジョニングを可能にし、ユーザーにパブリック クラウドのようなエクスペリエンスを提供します。また、ITとビジネス上の関係者とのコミュニケーションを結果に繋がる意味のあるものにします。

    この調査で示したように、これはトランスフォーメーションのためのトランスフォーメーションではありません。会社のITトランスフォーメーション ステータス、つまりESGのITトランスフォーメーションの成熟度曲線にある会社のポジション、を集合的に確立する要因は数が多く、多様です。しかし、これらは1つのテーマを共有しています。総合すれば、これらは経済性、生産性、および応答性を備えて運用することと強い相関があります。これらの成果は、イノベーションおよびパフォーマンスにおいて競合他社を凌駕する役に立ちます。

    自社のITトランスフォーメーションの成熟度の評価

    ITトランスフォーメーションのより高い成熟度を実現するには、まず、自社の組織の現状を理解する必要があります。Dell EMC、Intel®、ESGは、この調査に基づいて対話形式のオンライン評価をスタートさせました。この無料でストレスのないツールは、同業他社と比較した場合の自社のポジションを把握して、自社の強みと弱みについての認識を深めるうえで役立ちます。また、すぐに実行できる手順が記載されたブルー プリントとなる行動計画を受け取り、組織の変革に役立てることができます。

    IT組織を変革し、イノベーションのスピードを加速して、明日のデジタル トランスフォーメーション イニシアティブを活性化するトランスフォーメーションへの移行プロセスを今すぐ開始してください。

    Dell EMC
    Intel

    調査の方法論

    ESGはこのレポートに使用するデータを収集するために、以下の16か国の公的機関と民間企業のIT幹部を対象に包括的なオンライン アンケート調査を実施しました。米国(13%)、カナダ(3%)、英国(13%)、フランス(10%)、ドイツ(13%)、イタリア(2%)、オランダ(1%)、ロシア(1%)、オーストラリア/ニュージーランド(6%)、日本(12%)、中国(3%)、インド(10%)、香港(3%)、ブラジル(5%)、メキシコ(6%)。アンケートは2017年9月19日~2017年11月6日に行いました。

    調査対象者の資格要件は、組織の現在と将来のIT予算/支出計画に精通し、組織のインフラストラクチャ(例:ストレージ、サーバ、ネットワーキング、仮想化、データ保護)の購買プロセスに関与していることです。

    資格要件を満たさない参加者の回答をフィルターで除外し、重複した回答を削除してから、完了した回答に対してスクリーニング(複数の条件)を実施してデータの整合性を確保し、最終的なサンプル数を4,000人にしました。

    すべての回答者には、アンケート調査に回答するインセンティブとして賞金および/または現金に相当する賞品が贈呈されました。注:図中と表に記載されている数値は四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。

    ESGは、成熟度レベルを計算するために、IT環境やプロセスに関して各回答者に質問し、成熟度ポイントを各質問と回答に割り当てました。ポイント合計が組織の成熟度の合計スコアを表します。

    組織は0~100ポイントを獲得できます。0~25ポイントの組織はステージ1(または従来型)の組織に分類されます。25.5~50ポイントを獲得した組織はステージ2(または立ち上げ中)の組織です。50.5~75ポイントを獲得した組織はステージ3(または発展中)の組織で、75.5~100ポイントを獲得した組織はステージ4(またはトランスフォーメーションが完了した)の組織です。

    回答者の組織が達成したITトランスフォーメーションの成熟度の評価基準

    ESGの成熟度モデルでは、調査に含まれる60以上の質問のうちのサブセットの質問に答えたアンケート参加者の回答に基づいて、組織のITトランスフォーメーションの成熟度を判別しました。次の図はこれらの質問の詳細です。















    回答者の統計的データ

    このレポートのデータは、4,000人の有資格の回答者を対象に実施したアンケート調査に基づいています。下記の数字は、回答者ベースの統計的データ(回答者の現在の職責に加え、回答者が所属している組織の合計従業員数、主たる業種、年間売上高)を示しています。






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